年頭所感 2020

新年明けまして、おめでとうございます。

さて、2020年が幕を開け、本日からウォーミングアップかねがね仕事モードで勤しんできました。改めて、2020年という年に思いを馳せますと、2010年代が幕を閉じたと共に、2020年代の開帳ということであり、向こう10年間というものをイメージしています。

2020年という年次について申し上げれば、我が国においては東京オリンピックが開催されるわけで、開催国の経済とオリンピックに因果は無いとも言われておりますが、ジョン・メイナード・ケインズ以降のマクロ経済学の分野で語られるような財政政策という一つの考え方からアプローチをしてみますと、乗数プロセスがもたらす経済効果というものが相当程度あり、今後も引き続き、お金というものが様々な消費を促進していくのではなかろうかと考えています。同様な意味では2025年に大阪で開催が予定されている万博というのも経済面で非常に大きな期待をしております。

その一方で、2019年末に厚生労働省から公表された出生数が90万人を割込み、予想されていた2021年より2年前倒しとなったニュースについては衝撃的で、我が国における若者世代の間では、まだまだ将来不安を抱える社会像を浮き彫りにしたように思います。

策有れど、将来への期待には直結せず。

この事について自論を展開するならば、国民の関心事と言いますか、いち個人の関心事というのは、とどのつまり、どうやって飯を食っていき、どうやってより良い生活を手にしようかという、動物的な本能にも似た欲求なのでは無いかと考えています。終身雇用体制というものが、バブル崩壊以降に少しずつ崩れ始め、ITバブル崩壊が引き起こした就職氷河期と派遣シフトは、着実に若者が年金受給時期までに確かにご飯を食べ、子を養っていけると確信できるだけの環境とは程遠い場所へ誘ったと言え、好転するだけの材料が今はまだ出揃っていないというように思います。

そして、僕もまたそんなロスト・ジェネレーション世代の一人。そんな僕が思うことというのは、不運だとか、不幸だとか、そういうネガティブな感情とは異なるところにおり、今さら、過去に戻ることもできませんし、過去の体制に戻すこともまた異なるというように考えており、今生きている我々にとってできることと言えば、過去を省みて未来に向かって一歩を踏み出し、そして、その歩みを止めぬことというように考えております。過去を省みるとは、政策に関して申し上げればプライマリーバランスを適正化させることであり、個人的な話を言えば、一人当たり労働生産性を国民一人一人が高めることであり、その唯一の法というのは、学ぶということでは無いかと考えています。

このような視座に立脚して、改めて、僕個人が取り組むこというのは、昨年同様、引き続き、教育というものにしっかりと投資をし、一人一人の従業員、また、多くの関与する方々に対して、生産性向上を通じた価値の最大化を目指すということに尽きるのだろうというように考えております。

人づくり。そこに仕事の大きな価値があると信じて止みません。

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