構成要素

営業畑を耕し続けていると数字との対話に事欠かない。例えば、Z = X + Yといった具合に。

売上(Z)= 売上(X) + 売上(Y)

といった関係式が存在していて、Xの売上を高める手法とYの売上を高める手法は全く異なっており、この次元の異なる売上X, Yを高めることが、その総和である売上Zを高めるということなのだが、なぜか他人は同質なものととらえて売上と一括りにして、こうしたら売上が上がると自慢げに語る。

現在取引先の営業成績拡大という仕事を請け負うに際して、KPI(Key performance indicator)が何かに着目し、話をさせていただく機会が多い。小売業やサービス業においては、客数や客単価がそれであるが、これらの構成要素を見つめて、その数字がどこから流れ着いてくるのか源流を探って行くと、ぼんやりと何を為すべきかが見えてくるように僕は思う。そして、そこまで見えたなら、ここから先は試行錯誤の連続である。楽してお金儲けという発想ではなく、こうしたらお客さんが喜ぶんじゃないかと薄暗い霧立ち込める中、手探りでニーズを探し当てるような感覚に近い。それはすぐそこにあるのだが、霧が晴れるには、ほんの少しの努力が多くの場合で必要だ。

売上Xを高めるには何が必要なのか?また、売上Yを高めるためには何が必要なのか?足りないピースをイメージし、どちらが最短でより多くの果実を得ることができるのか考えてみる。そして、果実をいつまでに得なければ飢えるのかも大事なポイントなのだろう。

長く業界の中で生活していた住人の方々にとって、新人類は大変新鮮なようで、しかし、友達と認めてもらえると、両手を広げて迎え入れてくれる瞬間はいつも格別だ。奪う侵略者ではなく、一緒に田畑を開拓して、一緒に果実を得る存在に対して、いつも人は敬意を持って迎え入れてくれるように思う。

結局のところ、この世の中はゼロサムゲームが支配する社会ではなく、非ゼロサムな建設的関係性による社会によって安定的に成立しているのだろう。そうすることで恒久的な平和が生まれ、人々の安定的な生活が営まれるのである。そういう人々が構成要素として存在する社会をイメージし、僕自身、そして、デジタルモンキーズという会社がどうあるべきかを再考している。

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