成長期

個人であれ、法人であれ、成長期というものが在る。いわゆるコツみたいなものを習得し、それが活かされる局面入りするステージ。

多くのケースで、それはS字カーブで表現される。時間軸や累積経験量を横軸に伸ばし、縦軸にアウトプットや成果といった収穫高をプロットすることで描かれる。今の当社の置かれているステージは、そういう局面に差し掛かりつつあるように思う。

従来は気の知れたメンバーで仕事をこなしていたが、昨年から新しいメンバーを募ることにした。理念や共通価値というものを大事にするからこそ、新しいものを受け入れる態勢というものが僕にはなく、ある種の多様性を求めて考えを改め、新しい仲間を募った。そうして1年で役職員の数は倍になった。

最初に参画したメンバーがデジモン入りし、早くも1年が経過しようとしている。1年経つと、互いにどことなく何を大事にしているのかが伝わってくる。そういう関係性が良い。友達でもなければ、赤の他人でも無い。時には労使関係という相反する立場にあり、時には利益を享受する仲間という立場にあり、僕らはそれぞれの立場でコミュニケーションを取り、日々の最大公約数を導き出さんとしている。

そういう試行錯誤を経て、何となく成長期に差し掛かろうとする取っ掛かりみたいなものが見えてきたように思う。2021年の目標は、従業員数10名というのが僕の漠然とした目標であり、売上や利益目標というものは無い。僕にとって、後者の数字達はいつも後からやって来るものと信じているからであり、1年単位でどうこうするには、人はいささか力不足だと考えているからだ。

誤解がないように申し上げるが、リーダーシップを発揮すべく、分かりやすく数字に置換して説明することもあるし、将来、売上目標なるものをおっ立てることは必ずある。しかし、それは経営の一面性であって、本質ではないと考えているということだ。数字は遅効性を伴うから、未来でブレイクスルーさせるために、今、今月、今年をどう過ごすかであり、売上・利益といった収益性の目標は人々が言うほど役に立たないと僕は言っている。

従って、成長期とは過去の産物が遅れてやってくる具現化された軌道であり、僕の今の実感というのはどうやら近い将来、つまり数年後、これら軌道が大きく上向きそうだという肌感なのだと、ここに残しておきたい。失敗を繰り返し、飽きずに挑戦し、失敗を修正して恐れずにリトライ。小さな成功に着目し、大きな失敗を笑い飛ばす、そんな先に今は成長の予感を感じているのです。

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