ESGについての考察

SDGsやESGという言葉に触れる機会が増え、関連書籍を読みふけって、改めて自社のESGへの対応はどうあるべきか考えていました。考えを整理するという意味も含めて今日は徒然なるままに書き綴ってみようと思います。

SDGsについて、ただSDGsが指す言葉の意味を理解したところで面白みがない。だから僕は、このSDGsは突如生まれた発想ではなく、当然にその言葉の産物にある背景みたいなものに興味をそそられ、これまでの歴史や文脈みたいなものを調べてみた。そうして見えてきたことは「持続可能な開発のための2030アジェンダ」で設定された17のゴールは一つ一つの単体目標をクリアするということなのではなく、それぞれが深く密接に関わっていて、相互に作用しながら現在の社会的課題として横たわっており、全体としてクリアにしなければならない事象なんだななんてことを知る。鶏卵の話のように紛争・政情不安の問題と飢饉の問題はどちらかが解決すれば良いものでもないし、昨今頻繁に叫ばれる環境保護の問題は気候変動によって貧困国ほどダメージが生じやすく、結果として前述の問題をより根深かくしたりする。一方で、貧しいから環境保護だと言っておれず森林伐採等を行い、日銭を稼ぐということも起こる。

ガンダム00で刹那・F・エイセイが言うように「人々の無関心が人を殺す」のだと知る。

僕一人が、または、東の島国にある弱小零細企業のDMs(当社)のみが、では頑張ってみたところでその高すぎる目標が達成できるわけもなく、ただ、世界的に「これやりません?」であったり、「これ、やらないとヤバくないですか?」と考えてみたり、「皆、やろうぜ!」って熱くなる人達がいることに僕は少し救われる。「俺も、いっちょやってみっかな。」と。京都議定書をリードした国民の一人として、俺も世界に誇る日本人になったるぞ、なんて考えたりもする。では、企業として何を為すべきか、というのがESGなのだろう。

Environment(環境)については、今期たまたま電気工事業への進出準備を進めていたこともあり、これを加速させることなんだろうと思い至る。目下、2021年秋季の第二種電気工事士資格取得に向けて、僕は勉強中である。「え?そこから?」なんて笑われそうだし、実際に「社長自ら資格を取るんですか?」なんて言葉を従業員や知人から頂戴した(笑)。こういう発想というのは、自身の経験というか、僕をこれまで導いてくれた尊敬する先輩方の姿勢にあったように思う。過去のサラリーマン時代、どの会社にいても、やはり社長というのはずば抜けてすごかったし、よく何でも知っていた。プロになるとは、そういう事であるし、営業も、人事も、経理も、電気工事においても、パーフェクトに為すことが大事で、一つ一つの業務を理解した上で、その道のプロに任せるということが重要なんだろうと僕は考えるのである。僕の本気度は組織の原動力であるから、誰よりも極めんとする推進力を欠いてはいけないように思う。そういう日々の小さな積み重ねが3年後、5年後、10年後、きっと今よりはほんの少しだけ脱炭素に向けた動きというものを前進させるように思え、それはきっと社会に良いことだと信じてやまない。だから今が頑張れる。

Social(社会)については、まだまだ未熟な会社だけに色々と課題は山積みである。ただ、自画自賛だが、規模の割には頑張ってる方だとも思う。今年はiDeCo+を従業員(正社員)向けにスタートを切った。また、来季はボーナス支給を目標に頑張っている…、のだが、これは目標未達で終わりそうだ(涙)。頑張ったから許されるほど、やはり社会は甘くない。ただし、翌々期には達成するために、今、しっかりと地盤を固めている。努力は必ず実る。付け加えるなら、サービス残業なんてさせないし、有給取得も積極的に推奨している。いわゆるスタートラインには立てていると思っている。あとは大企業並とまでは行かないまでも、人々が最低限希望するレベル感までは福利厚生というものを引き上げたいなと考えている。いくら社会が発展し、技術が発達したとしても、最後に判断するのは人の心だと考えており、そういう職場環境を準備できてこそ、良い会社というものが生まれ、育まれていくのだと信じてやまない。僕らはデジタルモンキーズなのだから。

Governance(企業統治)については、Socialへの対応同様に規模に見合ったものを模索している。トップダウンとボトムアップのバランスはどの企業においても永久的課題であるが、僕らもまたそう。今は一緒に釜の飯を食う仲間だが、人が一人、また一人と増えるに連れ、一緒に過ごす時間も減っていくだろう。そうしてコミュニケーションが絶対量としては増えるのだが、対特定人への減少は逓減せざるを得ない。自由に意見が言い合える環境を保つことは本当に難しいと思う。その難しさに膝をつき諦めてしまうことは容易いが、僕らは人であるから、そういう苦難の道であれ自由を求めて前に歩を進めるチャレンジを滅気ずにトライしていくことが大事なんだと考えている。近い将来はPマークの取得など積極的に外部機関の活用を考えて、社会を前に進める推進力をワークさせていきたいというのが今現段階でお話できるところだろうか。

本日で9月も終わり、11月の決算に向けて残り2ヶ月となった。先日、社員向けに2021年度(2022年11月期)からの中期経営戦略について事業計画ラフ案を公開した。テーマは「規格外の省エネ屋さん」。志はエベレストよりも高く、明るい未来を創っていきたいと考えるのである。そして、そのためのESGである。

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